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目次
Postfixのbccによる転送設定
みなさんは社用メールの管理を行っていますか?
今回はpostfixでメールのバックアップを残す方法を調査しましたのでご紹介します。
always_bccによる転送設定
一番簡単な方法は、postfixの設定ファイルがある「/etc/postfix/main.cf」の末尾にalways_bccを追記することです。postfixのバージョンによっては、main.cfの途中にalways_bccがコメントアウトされていることもあります。
実際に設定した内容の差分も記載します。
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[root@localhost]# diff main.cf main.cf.bak < always_bcc = bcc@example.com |
always_bccは複数のメールアドレスにbccで送信できない
always_bccに複数のメールアドレスを設定しようとしたところ、完全にドツボにはまりました。postfixのalways_bccは2つ、3つと複数のメールアドレスの登録が行えません。公式ページでは明言している箇所を特定できませんでしたが、思いつく限りの設定方法での動作検証、および海外のフォーラムの記載を確認した限りでは、always_bccは1つしか設定できないようです。
sender_bcc_mapsで転送設定を行う
always_bccと兼用で使用できるsender_bcc_mapsの設定項目があるため、2つめのbccの転送先をsender_bcc_mapsで設定します。always_bccは全ての送信メールを自動でbcc転送するしますが、sender_bcc_mapsは送信者(ドメイン)ごとにbccでメールを転送する設定です。
sender_bcc_mapsの設定方法
サンプルとして、メール送信者のドメイン名がexample.comのときにbcc@example.jpにbccでメールを転送する設定を記載します。
(1)「/etc/postfix/sender_bcc」ファイルを新規作成します。
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@example.com bcc@example.jp |
転送対象とするドメイン名と転送先のメールアドレスを記述しています。
(2)postmapコマンドを実行する
1 |
postmap /etc/postfix/sender_bcc |
コマンドを実行すると/etc/postfix/sender_bcc.dbファイルが作成されます。
(3)「/etc/postfix/main.cf」の末尾に設定を追加します。
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sender_bcc_maps = hash:/etc/postfix/sender_bcc |
(4)postfixを再起動します。
1 |
service postfix reload |
注意点
sender_bccの設定内容を変更する度にpostmapコマンドの実行とpostfixの再起動が必要です。
さいごに
今回はメール送信時にbccでメールを転送する方法。およびalways_bccとsender_bcc_mapsを利用して、2か所にbccメールを送る方法を紹介しました。もし複数へのbccメールの送信について、別の良い方法が判明しましたら記事を更新します。